スローフードネットワークでの活動

Terra Madre Day 2023 in Miyako Island

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Terra Madre Day 2023 in 宮古
12/10に開催しました!
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能登半島地震において被災された皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。遠く離れた沖縄からすぐに出来ることは限られており、心を寄せることしかできませんが、一日も早く穏やかにすごせる日常に戻れるようお祈り申し上げます。
ひと月前、スローフードにとって大切な日である12月10日に、味の箱船に7つの食材が登録されたことを祝してイベントを開催するため、私たちスローフード琉球は宮古島に集いました。
「Terra Madre Day 2023 in 宮古」です!
この日に向けて食材や調理法などの情報を集め、「味の箱船」としての登録を目指して活動してきました。
 
【この日つくった料理】
・ンダマリ(粟のミキ)
・ウツマーミー(下大豆)のゆし豆腐
・アカマーミー(ササゲ)のマーミナーチャンプルー
・ッフマミ(宮古黒・赤小豆)をまぶし、ウプギャン(タカキビ)ともち粉を混ぜたフキャギ
・ジーメー(陸稲)にツン(モチキビ)を混ぜたダッチャ
〜おまけ〜
・豆腐づくりの過程で出てくるおからでサラダ
・千代ちゃん特製ラフテー
 
この日は宮古島の方々をはじめ、60名近くの参加者が集まりました!参加した子どもたちはもちろん、大人にとっても、この日の食材や料理は、はじめて耳にするもの目にするものばかり。
昔は島の生活や文化のなかに当たり前にあったはずのものが、いつの間にか遠ざかってしまった———。
その距離を埋めるかのように、まずは食材の名前を覚えるところから、ひとつひとつと馴染むように料理を通して触れていきました。
 
協力しあって料理をつくり、出来上がるまで見届けたあとは、みんなで味わう時間が待っていました。
20年近くこの島でスローフード活動を続けてきた津嘉山千代さんを中心に、スローフードらしいおいしいたのしい時間!
手を合わせて、その恵みに感謝をして頂きました。
「味の箱船」は、スローフードが取り組んでいる食の生物多様性を守りつなぐプロジェクト。
このままでは無くなってしまう危機にありながらも、この土地で生きる私たちの生活や文化にとって、自然にとって、これからも守っていきたいという意志表示であると考えています。
残していくためにはさまざまな葛藤や困難がつきまとうけれども、変化に応じながら、辛うじて生き残こり、誰かの手によって再び繋がれていこうとしている———。
その歩みはゆっくりだけれど、確かなもの。
遠く離れているけれど、同じ時代に起きている被災地や紛争地の状況も、私たちとつながっていることを心に留めて、ひとつひとつの種や命を大切にしていきたいと思います。
 

出来上がったお料理

アカマーミーから生えたマーミナーが可愛い。

今回味の箱船に登録された食材を含む、見本展示も。

ゆし豆腐づくりでは石臼もつかって豆をひきました。近くから海水も汲んできました!

マーミナーチャンプルーには、宮古島の豆腐屋さんの島豆腐、旬のニンニク葉、にんじん、そしてたっぷりのかつお節を混ぜて。60名分の料理をつくるのは大変でしたが、みんなで協力して作りました。

宮古島でも育てられていたというジーメー(陸稲)は国頭村から、モチキビは波照間島の在来のもの。果たして、昔のお米の味とは…?

フキャギは茹でた餅に豆をまぶしました。程よい塩味で、とても美味しい。

最後は食事を囲んで、いただきました!なんて豊かな食の風景。

そして、念願叶って制作できたスローフード琉球の紹介冊子「ぬちぐスローフード」のお披露目もおこないました!

大切にしたい風景をイラストや言葉、写真とともにお伝えすることができました。

今回、宮古島に集まったスローフード琉球のメンバーたち!